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PRP の再生医療

2025.09.25

整形外科の再生医療は、近年に段階的に安全性と効果が普及しています。

例えば、海外のスポーツ選手の治療に取り入れられています。

―再生医療の歴史

1950年〜    血液の分離技術の発展。

1970年〜    成長因子の役割が明らかになる。

1987年〜    心臓手術にて出血、輸血にPRPを使用する。

2000年初期   整形外科スポーツ分野でPRP療法の実験と臨床が増加する。

2000年後半   プロ選手のケガに対してPRP療法の使用が増加する。

2014年〜    日本でPRP療法の提出、届出の義務化に至る。

―PRP療法とは

患者さんの血液を採取して、血小板を濃縮したものを関節や腱に注射します。

自分の血液を採取するため安全性が高くて副作用は少ないです。

―所属学会

日本整形外科学会(JOA)、日本再生医療学会(JRS)

―適応症

変形性膝関節症、スポーツ外傷による肉離れ、靭帯損傷、腱障害

テニス肘、ゴルフ肘、アキレス腱障害

―届出

PRP療法を用いる場合は、組織修復と炎症抑制の保存治療に関して厚労省の

再生医療へ「再生医療等提供計画」の届出をして倫理委員会審査を受ける

義務があります。

「自己血かどうか、処置の方法、組織の修復かどうか」により法的な扱いが変わります。

―導入と段階

投薬、リハビリ → ヒアルロン酸 → PRP療法 → 手術

治療回数は、1回〜3回を2〜4週間の間隔で実施します。

―留意事項

法令遵守を行い、研修とインフォームドコンセントの書類、自由診療の補償範囲の

確認と外部の細胞加工施設と契約を行います。

また、学会の報告に沿った内容の患者説明資料と同意書を準備します。

加えて、実地研修をします。

学会の治療選択肢の一つとして定義されています。

―メリット

患者さん : 手術しなくても痛みや機能の改善の機会を増やせるために

手術の前の段階で選択肢が広がります。

また、復職の日数やスポーツの復帰は手術と違い早いです。

―デメリット

患者さん:  人により効果に差異があること。

       自費のため高額な支払いが生じて費用負担が高くなります。

クリニック:  再生医療に対して安全重視の必要性があります。

       比較試験の不足により明確なガイドラインがなく信頼性の高い

エビデンスが期待されている状況です。

―クリニックへの効果

保険診療だけに頼らない診療メニューです。

従って、保険診療改定の影響を受けにくく、自由診療のためクリニックの

対価は高くなります。

現在、医師の認知が低いために導入しているクリニック数が少ないのが現状です。

全体で0,5%〜0,8%程度と推測します。

既存の療法は、炎症を抑えて痛みを和らげる内容ですがPRP療法は

体の本来持つ機能を修復して活性化させる点が再生医療です。

学会は自由診療になり標準化されていないため情報や、認知を得る機会が

少なく、加えて保険診療中心に頼り気味のために普及の少ない治療法になります。

ご参考までに。

参照引用

日本整形外科学会 2023

https://www.joa.or.jp/topics/2023/files/guideline.pdf

J-Stage 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ffr/16/0/16_FFR2020_p124-129/_pdf/-char/ja

Ginza @ 164 (医療)  PRP の再生医療  2025/9/25

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