PER 1,0の経営
2025.08.12

―PERとは、金融用語で収益性の目安を表す指数です。
民間の病院や、医療法人のクリニックの評価の際に、価値が幾らかを
図ります。
これにより、病院やクリニックの価値を評価します。
PERとは、『Price Earnings Ratio』の略で、1年間の利益を数字で表します。
企業の評価 ÷ 年間収益率 = 収益率
例えば、
PER 1、0の場合は、年間純利益は1億円 評価額は、1億円
PER 0、5の場合は、年間純利益は2億円 評価額は、1億円
病院の平均は、PER 0,8〜2、5位です。
―PER1、0以下になる理由
医療収入があるけれど、利益が出ていない。
固定費が多くて、効率の悪化の懸念。
競合の影響により、患者数が少ない。
財務上に問題がある場合。
院長先生に絶対権限があり、組織を強力に統制している時など。
効率的な経営に至っていない時に見直します。
この様にPER1、0以下の病院は、正当に評価をされないか
構造的に問題があるなどの理由で、再建や、M &A買収、事業の撤退を視野に
考えます。
―国の方針
2023年まで、コロナ期に於いて緊急支援がありました。
今後は、ガバナンスの強化を行い、経営責任を明確にして、自立支援の方向へ
向けます。
また、利益の出ていない、若しくはニーズのない病院に対しては、統合、再建
撤退になります。
加えて、M &Aの支援を構築して、買収、統合へ向けて移行します。
―背景
2025年は、団塊世代が75歳以上になります。
病気の発症時に急性期向けは、手厚い看護配置により、加算に対応しています。
病床数が過剰のため、ベッド数を削減することで、医療費の抑制になります。
―クリニックの院長先生の経営感覚
今までは、社会保障費で、収益が機能していましたが
今後は、国からの支援はなく自助努力により、収益構造にする
経営感覚が必要になります。
いかに、効率よく運営をして、利潤を最大化にしなければならないです。
あくまでも経営を考えるなら、医師の先生は、診療が多忙のために
助けを知らないことが多いです。
1つの方法としてコンサルトの活用も有益です。
また、クリニックの患者数や、稼働率を意識した診療体制をとり
整形外科のニーズに合う取り組みや、人件費の見直しを図ると有益です。
例えば、
リハビリに助手を入れる。
スタッフが3部署を担当して業務のカバーをします。
医薬品、医療資材を纏めて購入するなど。
通常、純利益を見ますが、クリニックは、どれくらいの価値があるか
分かります。
参照引用
日本経済新聞
Ginza @ 163 (経営) PER 1,0の経営 2025/8/12
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