武士道
2025.10.24

経営者、リーダーに確固たる倫理感です。
高い身分の人に伴う義務のことです。
海外から見ると日本人の礼儀正しさ、上品な物腰に特性を感じます。
社会的地位とは、貧富の違いでなく実際の功徳の差です。
1900年 アメリカで出版されて世界17カ国で出版されたベストセラーで
約125年も以前に、海外から見た日本人のアイデンティティについてです。
1 起源
12世紀後半、封建時代の源頼朝時代に武士が守るように伝えられた規範です。
武士とは、特権階級にあり名誉と特権とそれに伴う義務を持ち
そのために共通の規範が必要と感じるようになりました。
道徳理念=倫理の規範です。
定義
例えば、医師は、礼節を保ち仲間間の競争に制約をします。
弁護士は、徳義に反した場合に査問会へ出世するなどと同様に
武士も審判を下すための拠りどころを必要としました。
解剖学や精神物理学の知識に関わるものではなく、倫理的要素と定義しました。
武士は、支配階級で高い身分にあり倫理は、愛国心や忠誠心と規定しています。
Ex, 日本の武士階級は、当時、約200万人の侍で構成されました。
―義について
義とは、「正義の道理」純粋かつ明確な定義で、勇気の伴う決断力のことです。
人の才能や学問があっても、節義がなければ世に役に立つことはできずに
目上や目下の人、広くは一般社会に対して負う義務です。
必要なのは、人間の知性は理性が働くことで人は正しく振る舞うことが
出来ます。
これにより階級上に於いて格差が決まります。
そして、勇気とは義をなすことです。
―仁と礼
「仁とは、人となり」愛、寛容、他者への同情は、常に至高の徳、人間の最も
高尚なものとしました。
そして、他者へ謙譲、丁寧な心は礼の根源です。
礼は、寛容で人の利を図り、礼は誇らずたかぶらず、非礼を行わず、己の利を求めず
軽々しく怒らず、人の悪を思わないと位置付けとされました。
従って、社交上の最上の位置付けで有閑階級としての様式になります。
―正直
武士は、社会的地位の高さゆえに商人や農民より正直でした。
例えば、アメリカ人からの質問で、礼を失する行動と嘘をつくことで
どちらがましか、尋ねました。
日本人は、躊躇なく「嘘をつくこと」と答えるであろうと。
そして、武士は、銭勘定と算盤を嫌いました。
武士道の倫理観を商事業に適用できるか。
誠実は、最善の策で誠実は報われるはずです。しかし、この徳こそが報いになるという
ことでもない。
誠実さは=名誉と一致します。
2 特性
―名誉
武士は、自分の身分に伴う義務と特権を重んじる自覚のことです。
寛容、忍耐、寛恕(思いやり)の高みへ到達して、自らの役割を果たします。
―忠義
主従関係と目上の人への忠誠は、この時代に特徴的で、忠義が重んじたのは
武士道の名誉に対してのみです。
―侍の教育
武士道は、人格の確立を重視して博愛、知恵、勇気としました。
武士は、利益を得られずとも損失を選び
その子弟は、経済を軽視するように育てられて紙幣の価値を知らないことは
育ちの良さの証としました。
そして武士は、経済上の理由からでなく倹約を行い、節制の訓練のために
極めて質素に生活をすることを武士階級に要求されました。
この様に金銭への執着、徹底的に軽視された結果、金銭の由来する弊害から
免れるました。
若者へ教育する目的は、人格形成のためでした。
仕事に対して対価を払う時代に、武士道の名誉の本質は、対価を受けずに
成立する仕事に対して正当性を認めました。
―克己
正しいと思うことや目標に、甘えや感情を抑える心です。
日本人は、感情が揺さぶれる時にそれを隠そうとします。
この様に感情の抑制が常に求められていました。
3 大衆へ
武士は、民衆より高い地位にあり徳についての考えは、一般的な水準より
はるかに高く、倫理を定めて規範を示しました。
それが、武士道の徳や教訓が武士階級だけでなく国民全体に波及しました。
この倫理体系は、時の経過に伴い人々のこころを引き寄せました。
理由は、人としての美しい理想像でした。
このように武士道は、知性、倫理観をもたらしました。
約700年間、続いた慣習は、その後人の生き方に影響を及ぼしています。
武士道の理念は、日本へ活力を与える推進力でした。
人類が考案した際に、徹底的に高尚で、厳密な名誉に関する規範であり
人々へ影響力を持っていました。
この様に武士道は、人として一つの独立した倫理体系を構築しました。
参照引用
『武士道』2019 新渡戸稲造 IBCパブリッシング株式会社
Ginza @ 165 (経営) 武士道 2025/10/24
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